2025.12.08
# マーケティング
Webサイト制作に活かせる!図書館の情報設計
こんにちは、Maromaroのyagiです。
私は図書館が好きで、休日にふらっと寄ることも多いのですが、最近「図書館の情報設計は、Webサイト制作に応用できる部分が多い」ことに気づきました。
図書館は「膨大な情報の中から、利用者が迷わず目的の本にたどり着き、さらに新しい発見を得られる」ように設計されているんですよね。これは、そのままWebサイトの設計思想と重なります。
今回は、図書館の情報設計がどのようにWebサイト制作に活かせるのか、お伝えできればと思います。
図書館には利用者を迷わせない工夫がいくつもある
図書館は、単に本が並んでいるだけではありません。
利用者の経験を左右する、さまざまな情報整理の工夫があります。
たとえば、以下のような点が挙げられます。
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特徴 |
メリット |
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分類体系が明確 |
「児童書」「雑誌」「文学」など、体系的に整理されているため、目的の本が見つけやすい |
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複数の探し方がある |
書棚、検索機(OPAC)、図書館司書への質問など複数の方法で本を探せる |
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関連分野の本が近くに並んでいる |
関連分野の本が近くに並んでいることで、興味が広がりやすい(=「偶然の出会い」が生まれやすい) |
以下で具体的に、Webサイトの情報設計において応用できることを解説します。
1. 分類体系(情報構造)を明確にする
図書館では、棚の名前や分類体系が統一されているからこそ、利用者は迷いません。
「デューイ十進分類法」のような明確なルールで棚が整理されているため、初めて訪れた人でも直感的に本を探せます。
Webでも「分類体系の明確化」はユーザビリティを向上させるうえで効果的です。
たとえば以下のように整理すると、ユーザーの迷いを減らせます。
- カテゴリ名は、利用者が理解しやすい言葉に統一する
- 階層は必要以上に深くしない
- ラベルを同じ粒度で整理する
このように「一貫性のある分類ルールをつくる」ことがポイントです。
2. 複数の探し方(導線)を用意する
図書館では、利用者が「どのように本を探したいか」に応じて選べる導線が複数存在します。
検索機(OPAC)でキーワード検索する人もいれば、棚をゆっくり見て探したい人、図書館司書に直接聞きたい人もいる。
Webサイトも同様で、ユーザーの行動パターンに合わせた複数の導線を用意することが大切です。
たとえば、
- ナビゲーションから探したい人→グローバルナビ
- 目的の情報が明確な人→検索窓
- 詳しいテーマから知りたい人→タグ
このように、複数の導線を用意することで、ユーザーがストレスなく目的の情報にたどり着けるようになります。
3. コンテンツの「関連性」で回遊を促す
図書館では、数学の近くに物理があり、物理の近くに化学があり…と、関連分野を「隣り合わせ」に配置しています。
これにより「目的の本を探すついでに、新たな興味に出会える」という構造ができています。
Webサイトでも同様に、「関連性の高い情報が自然につながっていく導線」を設計すると、ユーザーが回遊しやすくなります。
たとえば、
- 記事の下部に関連記事を複数置く
- カテゴリページに関連カテゴリへのリンクを設置する
- 横断的に読まれる情報をレコメンド化する
といったかたちで構造化します。
ポイントは、単にリンクを並べるのではなく、「ユーザーが次に知りたくなる情報」を隣り合わせにすることです。
回遊性が高まることで、滞在時間の向上やコンバージョン率アップにもつながります。
図書館の「迷わない仕組み」を Web に応用しよう
ユーザーは、「これを調べたい」という強い意図を持つ場合だけでなく、「なんとなく知りたい」「近いテーマをざっくり調べたい」といった曖昧な状態で訪問することも多いです。
そのためWebサイトでは
- 明確でわかりやすい分類
- 迷わせない複数の導線
- 関連性のある横の広がり
といった図書館の仕組みを応用することで、「情報体験」が格段に向上します。
結果として、「迷いにくく、見つけやすく、気づきがある」Webサイトになれば、コンバージョンに直結するだけでなく、ブランドへの信頼性向上にもつながります。
Maromaroでは、Webサイトリニューアルの際に、サイト全体の導線設計も行っています。サイト設計に関してお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。
以上、Maromaroのyagiでした。














