2026.03.23
# グラフィックデザイン
イラストがくるくる回る? Illustratorの新機能「ターンテーブル」を解説
Illustratorに、ちょっと気になる新機能が登場しています。
それが「ターンテーブル(Turntable)」です。この機能は、1つのイラストやオブジェクトから、別角度の見え方を生成できるというものです。
「正面しかないイラストを少し斜めアングルに変えたい」
「提案用に向き違いをすばやく見たい」
などの場面で、制作の発想を広げてくれそうな新機能です。
ターンテーブルってどんな機能?
ターンテーブルは、Illustrator(Beta版)で使える機能で、Adobe Fireflyを活用し、2Dオブジェクトをターンテーブルに乗せて回転させるかのように、さまざまな角度からの見え方を複数生成してくれる新機能です。


隠れている部分は、AIが補完して描画します。正面のイラスト1枚から、横回転のみならず、斜め・縦など異なる角度のイラストを1クリックで生成、羅列する様は、圧巻です。
Beta版で発表され、ざわざわし始めたのが2025年の夏ごろで、同年秋のメジャーアップデート(v30.0)に含まれるかと思っていたのですが、本日現在(2026年3月)までまだされず。正規版に実装されれば、かなり画期的でさらに大騒ぎになるかと思います。
使い方
注意点
※Beta版をお持ちでない場合は、Adobe Creative Cloudから、IllustratorのBeta版アプリをインストールする必要があります。
※Beta版の為、UIや仕様は今後変更になる可能性があります。
※ターンテーブルは生成クレジットを消費します。ターンテーブルを1回クリックする度に生成クレジットが消費されます。
Adobeの生成クレジットFAQはこちら
基本的な流れ
操作自体はシンプルです。
1. イラストの選択と実行
回転させたいベクターイラスト(要グルーピング)を選択し、「オブジェクト」→「生成」→「ターンテーブル」(またはプロパティパネル内の「ターンテーブル」)で実行します。
2. バリエーションの確認・決定
生成が終わると、ターンテーブルの編集バーが出てきますので、スライダーなどを使って回転させ、欲しいアングルを探します。
平面的なイラストが、くるくる回って立体的に見えますね。
編集バーでは、角度の段階ごとの個別表示と全75点(元イラスト含む)整列表示、GIFアニメーションの書き出しなどができます。(2026年3月現在)

3. 複製して利用
選んだら、普通にコピーできますので、パスを複製して利用したいところにお持ちください。
生成されたイラストもベクターデータになっているので、色やサイズの変更、パスの調整を別途行うことができます。

↑「全てのビューをカンバスに配置」を押して出てくる全アングル。
全74のバリエーションは圧巻、角度によってはイマイチな結果も
一つしか無いイラストから生成される74個の結果の精度は、なかなかのものでした。一部、キリンの背中の模様は、アングルによってはかなり乱れました。背中の茶色の斑点が縞模様のような描画になってしまいました。シマウマやトラ猫なら繋がってもOKなのですが…。
イマイチだったら、通常の生成拡張と同様やり直すこともできます。納得のいく結果が出なさそうでしたら、さっさと手作業での修正に移りましょう。
どんな素材でも万能というわけではなく、背景のないオブジェクトや、現実世界で角度がイメージしやすいもののほうが結果が出やすいとAdobeでは案内しています。
シンプルなイラストであればそのまま使える場合もありますが、ある程度ディテールが細かいイラストでは、完成版として使うには細部のパスが甘く感じることもあります。色味がブレることもあります。そのため、まずはたたき台として活用し、必要に応じて手作業で整えていく使い方がよさそうです。
制作現場目線で見た感想
Illustratorのターンテーブルは、1つの2Dオブジェクトから別角度のビューを生成できるBeta機能です。
正面しかないビジュアルから向き違いの案を探れたり、提案用のバリエーションを考えやすくなったりと、制作の入口を軽くしてくれるのが魅力です。
デザインの仕事は、「最初の1案を作る」こと以上に、“少し違う案も見たい”に応えるための時間が思いのほかかかることがあります。特に、キャラクター、ロゴ、パッケージのように、向きが変わるだけで印象が変わるものには相性が良さそうです。
完成度にはばらつきがあるため、膨大な工程をそのまま自動化する機能というよりは、実際に試しながら素材との相性を見極め、向いている表現を探っていくツールという印象です。アイデア出しや検討を前に進めるための機能として、今後さらに注目されそうです。
イラスト制作の時短に役立つのはもちろん、どんなイラストが生成されるのか試してみたくなる、ワクワク感のある機能でした。今はまだBeta版での提供ですが、これからどう進化していくのか注目したいところです。いろいろ試しながら、ぜひ自分に合った使い方を見つけてみてください。
以上、Maromaroのfutaでした。










