2026.08.24
# Web制作の知識
AIで「第2の脳」をつくる!Obsidianの始め方と活用方法
こんにちは。Maromaro佐々木です。
AI活用をしていると、会議のメモ、調べたこと、参考URL。
ふと思いついたアイデアなど、残しておきたい情報が次々と増えていきます。
ですが、メモ帳、チャット、メール、クラウドストレージなどに保存先が分かれていると、「前にも調べた気がするけれど、どこに書いたか分からない」ということが起こりがちです。ChatGPTなどのAIに相談しても、その回答を保存しなければ、次の出力にはうまくつながりません。
また、メモしたものを自動で読み込ん再利用したいな・・・と思いました。
そこで、ノートアプリの「Obsidian(オブシディアン)」に情報をため、AIで整理・再利用する「第2の脳」のつくり方をご紹介します。
この記事は、Codex、Claude CodeなどのAIは使っているものの、メモや調査結果が散らばり、過去の知識をうまく再利用できていない方に向けた記事です。
「第2の脳」とは?
ここでいう第2の脳とは、自分の代わりに何でも覚えて実行してくれるAIのことではありません。
自分が残したメモ、壁打ちしたやりとり、手順を一つの場所に蓄積しておき。AIが再利用しやすい形にする仕組み。
だんだんレベルアップしていき、最終的に自分または組織と同じ思考や成果物がでるようにしたいという取り組みです。
- Obsidian:情報を蓄積する場所
- AI:探す、要約する、整理する、次の形に整えるアシスタント
Obsidianはどんな人に向いている?
Obsidianは、次のような用途に向いています。
- 会議メモや調査結果の保存先がばらばらになっている
- 同じことを何度も調べたり、説明したりしている
- Codex、Claude Codeなどを使っているが、過去の回答を仕事に生かしきれていない
- 自分なりの手順やチェックリストを少しずつ育てたい
- 特定のAIサービスだけにデータを預けたくない(ローカル保存される)
一方で、何も整理せず、すべてを自動で覚えてほしい方にはあまり向きません。Obsidianは自由度が高いぶん、「何を残すか」「どこへ置くか」という最低限の運用が必要です。
対応OSと料金
Obsidianは、主要なパソコンとスマートフォンに対応しています。
幅広いですね。
- Windows
- macOS
- Linux
- iPhone・iPad
- Android
アプリ本体は、個人利用・仕事利用ともに無料で始められます。ダウンロード時のアカウント登録も必須ではありません。
複数端末でノートを同期する「Obsidian Sync」や、ノートをWeb公開する「Obsidian Publish」は有料の追加サービスです。まずはパソコン1台で始め、必要になってから同期方法を決めてもよいでしょう。
私はメモを個人用と社内共有用に分けてGoogle共有ドライブを使っています。
Obsidianの準備
1. Obsidianをインストールする
公式サイトから、自分のOSに合うアプリをインストール。
初回起動時に「保管庫(Vault)」を作成します。Vaultは、Obsidianのノートをまとめて保存するフォルダです。
ObsidianのノートはMarkdown形式のテキストファイルとして保存されるため、ほかのテキストエディタでも開けます。
仕事用と個人用の情報が混ざると管理しづらいため、最初からVaultを分けるのがおすすめです。
2. フォルダは4つだけ用意する
最初から細かく分類すると、どこに入れるか迷ってしまいます。まずは次の4つなど。
お手元のAIに指示してObsidianのVaultを作ってもらうこともできます。
00_Inbox とりあえず入れる場所
10_Projects 進行中の仕事やテーマ
20_Knowledge 今後も使える知識や手順
90_Archive 完了したもの
分類に迷ったノートは、いったん「00_Inbox」へ入れます。週に1回見直し、必要なものだけを移動すれば、整理のために手が止まりにくくなります。
3. ノートの型を一つ決める
AIが扱いやすいのは、見出しがそろった文章です。すべてのノートを細かく整える必要はありませんが、仕事で残すノートは次の形から始めると使いやすくなります。
# タイトル## 結論 ## 根拠・参照元 ## 次の行動 ## 関連ノート
「結論」と「根拠」を分けておくと、あとでAIに要約させたときも、事実と推測が混ざりにくくなります。
ObsidianとAIを連携する方法
2026年8月時点で、Obsidian公式のコアプラグイン一覧に生成AIは含まれていません。そのため、AIは主に外部サービスや追加機能として連携します。
AIエージェントにVaultを開かせる
フォルダ内のファイルを扱えるAIエージェント(CodexやClaude Codeなど)を使うと、複数のノートを横断して検索したり、整理案を作ったりできます。
たとえばCodexを使う場合は、ChatGPTのデスクトップアプリでObsidianのVaultフォルダを開き、そのフォルダを作業場所として指定します。最初から書き換えを任せず、まずは読み取りだけで構成を確認させるのが安全です。
AIへ運用ルールを設定
まず、AIの初期プロンプトに下記のようなものを設定しましょう。
Vaultが複数ある場合などは適宜命令を変えてください。
これを設定することで、半自動でメモが生成され、メモを再利用もしてくれるはずです。
個人Vault:<個人Vaultの絶対パス>
共有Vault:<共有Vaultの絶対パス>
のところは適宜変更してください。
Obsidianへの半自動記録ルール
目的
タスク終了時に記録価値を判定し、今後も利用する情報だけをObsidianへ残します。
すべての会話を保存するのではなく、結論、判断理由、再利用できる手順、確定した次の行動を中心に記録します。安全条件を満たす更新は自動で行い、判断が必要な場合だけユーザーへ確認します。
対象Vault
個人Vault:<個人Vaultの絶対パス>
共有Vault:<共有Vaultの絶対パス>
共有Vaultを使わない場合は、共有Vaultに関する記述を削除してください。
タスク開始時
作業種別、案件名、主要キーワードで、両方のVaultから関連ノートを検索する
Vaultへ初めて書き込む前に、そのVaultの AGENTS.md と Home.md を確認する
関連する既存ノートがある場合は、新しいノートを増やさず既存ノートへの追記を優先する
共有Vaultでは、10_Rules と 20_Workflows にある status: active のルールを優先する
タスク終了時の記録価値判定
次のいずれかに該当する場合は、記録対象とします。
確定した結論や判断
その判断に至った理由
別の案件でも再利用できる手順やチェックリスト
確定した次の行動
後から確認する必要がある参照元や注意事項
同じ調査や作業の繰り返しを防げる情報
次の内容は記録しません。
会話や作業ログの全文
その場限りの一時的な情報
根拠が確認できていない推測
既存ノートと重複する内容
将来利用する可能性が低い内容
パスワード、APIキー、トークン、認証情報
不要な個人情報、顧客情報、非公開情報
事実と推測が混在する場合は分けて記載し、未確認の内容には「要確認」と付けます。
保存先の判断
個人の案件、検討経緯、個人的な判断は個人Vaultへ保存する
複数人・複数案件で再利用できる一般化済みのルール、手順、チェックリストは共有Vaultへ保存する
個人ノートを共有Vaultへそのまま複製しない
共有する内容から、顧客名、案件名、非公開URL、個人を特定できる情報を除く
会社共通情報か判断できない場合は、共有Vaultの 00_Inbox に status: draft で候補として保存する
ノートの基本形式
必要な項目だけを使用し、空の見出しは作りません。
タイトル
結論
判断理由
再利用できる手順
確定した次の行動
参照元
自動で行ってよい操作
関連する既存ノートへの追記
古くなった記述への更新日の追加
明らかな誤字やリンク切れの修正
適切な既存ノートがない場合の新規ノート作成
安全条件を満たす個人Vaultへの記録
一般化・匿名化できる確認済み情報の共有Vaultへの記録
事前確認が必要な操作
次の操作は実行せず、先にユーザーへ提案します。
ノートやフォルダの削除
ファイルやフォルダの名称変更
複数ノートの一括移動
既存の確定済みルールを変更する操作
個人Vaultの情報を共有Vaultへ移す操作
顧客情報や非公開情報を含む可能性がある更新
保存先や公開範囲を判断できない更新
ユーザー指定の優先
ユーザーが「記録しない」「Obsidianへ反映しない」と指定したタスクでは、どちらのVaultも変更しません。
タスク終了時の報告
最終回答の末尾で、Obsidianへの更新結果を次の形式で報告します。
Obsidian: 個人 <更新した相対パス、または更新なしの理由> / 共有 <更新した相対パス、または更新なしの理由>
メリット:知識を次の仕事に使いやすくなる
ObsidianとAIを組み合わせるメリットは、メモを保存して終わりにしにくくなることです。
メモしたけど、再利用しないってことありますよね・・・。
過去の調査結果からチェックリストを作る、複数の会議メモから決定事項を集める、以前の提案を新しい案件のたたき台にする、といった再利用がしやすくなります。
また、ノートの本体はMarkdownファイルです。将来使うAIサービスを変更しても、これまでのノートを比較的移行しやすく、特定サービスに依存しにくい点も魅力です。
デメリットと注意点
便利な一方で、次の点には注意が必要です。
情報を入れただけでは賢くならない
ノートが増えても、古い情報、根拠のない推測、重複したメモばかりでは検索しづらくなります。
出典や更新日を残し、不要になった情報は定期的に見直す必要があります。
機密情報の扱いを決める必要がある
Obsidian本体のノートは端末内に保存されますが、外部AIやAIプラグインを使うと、選択したノートの内容が外部サービスへ送信される場合があります。顧客情報、個人情報、パスワード、APIキーなどを送らないルールが必要です。
使ってみて
最初は個人のメモ整理でも、ノートがたまると活用範囲がだんだんと広がります。
たとえば、過去の議事録から確認事項を抽出する、案件終了後に再発防止チェックを作る、記事や提案書の構成案を過去の知識から組み立てる、といった使い方が考えられます。
さらに、保存する内容やノートの形式をルール化すれば、AIへ毎回同じ説明をしなくても、一定の形式で整理しやすくなります。
チームで使う場合は、個人のメモと共有する知識を分け、確認済みの手順やチェックリストだけを共有する運用もできます。
「AIが全部覚えてくれる」状態を目指すのではなく、「自分たちが確認した知識を、AIが探して使いやすい状態」に育てていく。これが、Obsidianで第2の脳をつくる現実的な形だと思います。
まとめ
ObsidianとAIを組み合わせると、散らばっていたメモを、次の仕事に使える知識へ変えやすくなる。
使いながら自分に合う「第2の脳」を育ててみてください!











